公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

新常用和漢薬集

名称
シャゼンソウ (車前草)
第十八改正日本薬局方 収載
英名 Plantago Herb 生薬ラテン名 PLANTAGINIS HERBA
シャゼンソウ
生薬名:シャゼンソウ
オオバコ
植物名:オオバコ
基原 オオバコ Plantago asiatica Linné ( Plantaginaceae オオバコ科)の花期の全草
調製 夏に全草を収穫し,天日乾燥する.
産地 中国,韓国,日本(長野,新潟,群馬,香川)
性状 通例,縮んでしわのよった葉及び花茎からなり,灰緑色 ~ 暗黄緑色を呈する.水に浸してしわを伸ばすと,葉身は卵形 ~ 広卵形で,長さ 4 ~ 15 cm,幅 3 ~8 cm,先端は鋭頭,基部は急に細まり,辺縁はやや波状を呈し,明らかな平行脈があり,無毛又はほとんど無毛である.
葉柄は葉身よりやや長く,基部はやや膨らんで薄膜性の葉鞘を付ける.花茎は長さ 10 ~ 50 cmで,上部の 1/3 ~ 1/2 は穂状花序となり,小形の花を密に付け,しばしば花序の下部は結実してがい果を付ける.根は,通例,切除されているが,付けているものでは細いものが密生する.
僅かににおいがあり,味はほとんどない.
成分 イリドイド配糖体:aucubin
フラボノイド:plantaginin, homoplantaginin
フェニルエタノイド配糖体:plantamajoside,plantainoside D,martynoside
選品 土砂を良く洗い落し,花穂を付けたものを良品とする.
適応 利尿・鎮咳作用があり,民間で,ものもらい,腫れ物,咳,尿利減少に煎じて服用する.
漢方
処方例
漢方処方としては使用していない.

貯法 密閉容器
備考 同属植物にトウオオバコ,ムジナオオバコ,ヘラオオバコなどがあるが,現市場品はオオバコに基づく生薬である.
中国薬典2020に,ムジナオオバコ P. depressa がオオバコとともに収載されている.

情報更新日 2023/09/15

▲このページの最上部へ