公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

新常用和漢薬集

名称
センコツ (川骨)
第十八改正日本薬局方 収載
英名 Nuphar Rhizome 生薬ラテン名 NUPHARIS RHIZOMA
センコツ
生薬名:センコツ
コウホネ
植物名:コウホネ
基原 コウホネ Nuphar japonicum De Candolle( Nymphaeaceae スイレン科)の根茎を縦割したもの
調製 冬期(10月から翌年3月にかけて)根茎を採取し,細根を切り除いて約30cmの長さに切り,更に縦割して陽乾する.
産地 日本(北海道,福井,青森など)
性状 不整円柱形を縦割した片で,ねじれ,曲がり又は多少押しつぶされている.長さ 20 ~ 30 cm,幅約 2 cmである.外面は暗褐色,断面は白色 ~ 灰白色を呈し,一面には径約 1cmのほぼ円形 ~ やや三角形の葉柄の跡があり,他面には径約 0.3 cm以下の多くの根の跡がある.質は軽く海綿様で折りやすく,折面は平らで粉性である.横切面をルーペ視するとき,外辺は黒色で,内部は多孔性の組織からなり,維管束が散在する
弱いにおいがあり,味は僅かに苦く不快である.
成分 アルカロイド:nupharidine,nupharamine,deoxynupharidine
タンニン:nupharin A ~ F
その他:nicotinic acid
選品 肥大し,充実したもので,内部が白く,肉厚に乾し上がっており,新鮮なものを良品とする.
適応 強壮・止血・活血などの作用があり,婦人病などに用いる.
実母散などの家庭薬原料にも使用.
漢方
処方例

治打撲一方
構成生薬のうち,川骨・川芎の組み合わせにより,打撲による鬱血を除き,痛みを止める.

貯法 密閉容器,虫がつきやすいので,低温保存する.

情報更新日 2023/09/18

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