公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

新常用和漢薬集

名称
カゴソウ (夏枯草)
第十八改正日本薬局方 収載
英名 Prunella Spike 生薬ラテン名 PRUNELLAE SPICA
カゴソウ
生薬名:カゴソウ
ウツボグサ
植物名:ウツボグサ
基原 ウツボグサ Prunella vulgaris Linné var. lilacina Nakai ( Labiatae シソ科)の花穂
調製 7・8 月頃,花穂が褐色に変わったら,取り入れて陰干しする.
産地 中国(江蘇,安徽,浙江,河南,湖南省),韓国,日本
性状 ほぼ円柱形で麦穂状を呈し,長さ 3 ~ 6 cm,径 1 ~ 1.5 cm,灰褐色である.花穂は多数の包葉及びがく筒を付け,上部にはしばしば花冠が残存する.
通例,がく中に四分果があり,包葉は心形 ~ 偏心形で,がくと共に脈上に白色の毛がある.質は軽い.
ほとんどにおい及び味がない.
成分 モノテルペン:fenchone
ジテルペン:vulgarisin A ~ D
トリテルペン:ursolic acid,pleanolic acid
フラボノイド:rutin,hyperoside
サポニン:vulgarsaponin A,B,vulgaside Ⅰ,Ⅱ,pruvuloside A,B
ポリフェノール類:rosmarinic acid
カリウム塩
選品 花穂が褐色で,茎が出来るだけ少ないものが良い.
適応 消炎・利尿作用があり,膀胱炎,腎炎,むくみ,瘰癧(るいれき)を治す薬方に配合されている.また単味でも使用する.
漢方
処方例

夏枯草散
夏枯草・香附子・甘草の組み合わせにより,目が痛く,夜になると激しくなるのに,使用する.

貯法 密閉容器
備考 民間では口内炎・扁桃腺炎に煎液で随時うがいする.また結膜炎に煎じ液を脱脂綿で洗眼する.

情報更新日 2023/09/18

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