新常用和漢薬集
名称 |
コウイ
(膠飴,粉末飴)
第十八改正日本薬局方 収載
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英名 | Koi | 生薬ラテン名 | KOI |
生薬名:コウイ |
植物名:トウモロコシ,キャッサバ,ジャガイモ,サツマイモ,イネ |
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基原 |
トウモロコシZea mays Linné (Gramineae イネ科),キャッサバ Manihot esculenta Crantz (Euphorbiaceae トウダイグサ科),ジャガイモSolanum tuberosum Linné(Solanaceae ナス科),サツマイモIpomoea batatas Poiret (Convolvulaceae ヒルガオ科),若しくはイネ Oryza sativa Linné (Gramineae イネ科)のデンプン又はイネの種皮を除いた種子を加水分解し,糖化したもの 1又は2の加工法により製したものであり,主にマルトースを含むほか,グルコース,マルトトリオースなどを含む場合がある 1及び2の加工法により製したものを,それぞれコウイ1及びコウイ2とする その加工法を表示する |
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調製 |
1 デンプンを塩酸,シュウ酸,アミラーゼ又は麦芽汁などで糖化し,濃縮乾燥し,粉末に加工する. 2 デンプン又はデンプンに水を加えて加熱して糊化したものに,塩酸,シュウ酸,アミラーゼ又は麦芽汁などを加えて糖化し,乾燥加工又は濃縮加工する. |
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産地 | 日本 | ||
性状 |
1) コウイ1 白色の結晶性の粉末である.においはなく,味は甘い. 2) コウイ2 無色~褐色,澄明~半澄明の塊又は粘性のある液である.においはなく,味は甘い. |
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成分 | 糖:maltose(日局18確認), glucose, maltotriose など | ||
選品 |
デンプンを可能な限り糖化したものが良い.アミロースの多い原料が好ましく,アミロペクチンの多い原料は糖化し難く,アミロペクチンが残存し易い.アミロペクチンは熱湯に溶けないことから,純度試験の溶状に不適合となることがある. 赤褐色で,溶けやすく,貯蔵中に脆くならず,しょ糖などを含まないものが良い. |
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適応 | 健胃,強壮,生津(セイシン)作用があり,過労によって起こる脾胃の障害,しぶり腹,咳,吐血,口渇,のどの痛み,便秘を改善する薬方に配合される. | ||
漢方 処方例 |
黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう) 当帰建中湯(とうきけんちゅうとう) 小建中湯(しょうけんちゅうとう) 大建中湯(だいけんちゅうとう) |
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貯法 | 密閉容器 | ||
備考 | 漢方処方における「コウイ」は主に他の配合生薬の煎液に後から添加するものであることから,規定される製法により製するエキス剤を収載する日本薬局方では,大建中湯は「無コウイ大建中湯」として「コウイ」を除いたものとして収載されている. | ||
情報更新日 2022/05/14 |