公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

新常用和漢薬集

名称
コウカ (紅花)
第十八改正日本薬局方 収載
別名  ベニバナ
英名 Safflower 生薬ラテン名 CARTHAMI FLOS
コウカ,ベニバナ
生薬名:コウカ,ベニバナ
ベニバナ
植物名:ベニバナ
基原 ベニバナ Carthamus tinctorius Linné(Compositae キク科)の管状花をそのまま又は黄色色素の大部分を除いたもので,ときに圧搾して板状としたもの
調製 開花期に管状花を採集し,そのまま乾燥する.
また,水洗して黄色色素を大部分を除いたもので,ときに圧搾して板状とし乾燥する(板紅花).
産地 日本(山形県),中国 (四川,河南,安徽,雲南,浙江,江蘇省など)で栽培
性状 赤色~赤褐色の花冠,黄色の花柱及び雄ずいからなり,まれに未熟の子房を混有することがある.全長は約1 cm,花冠は筒状で5裂し,雄ずいは5本で,長い雌ずいを囲んでいる.花粉はほぼ球形で,径約 50 μm, 黄色で表面に細かい突起がある.板状にしたものは厚さ約 0.5 cm,多数の管状花の集合である.
特異なにおいがあり,味は僅かに苦い.
成分 紅色色素(水に不溶): carthamin (0.3 ~ 0.6% )(日局18確認)
黄色色素(水に可溶): safloryellow (20 ~ 30%)
選品 色が鮮やかで香のよいものが良い.
適応 血液循環を良くし,痛みを和らげる.
漢方
処方例

紅藍花酒(こうらんかしゅ)
構成生薬のうち,紅花,酒の組み合わせで血液の循環を良くする.

折衝飲(せっしょういん)
構成生薬のうち,紅花,延胡索の組み合わせで生理痛,後陣痛に作用する.

貯法 密閉容器
備考 食品や化粧品(口紅)の着色料・原料としても用いられている.
基原植物の種子油はサフラワー油 (リノール酸 70% を含む) と称し,繁用されている.

情報更新日 2022/05/16

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