新常用和漢薬集
名称 |
コウジン
(紅参)
第十八改正日本薬局方 収載
|
||
英名 | Red Ginseng | 生薬ラテン名 | GINSENG RADIX RUBRA |
生薬名:コウジン |
植物名:オタネニンジン |
||
基原 |
オタネニンジンPanax ginseng C.A. Meyer(Panax schinseng Nees)(Araliaceae ウコギ科)の根を蒸したもの 定量するとき,換算した生薬の乾燥物に対し,ギンセノシドRg1(C42H72O14:801.01)0.10%以上及びギンセノシドRb1(C54H92O23:1109.29)0.20%以上を含む |
||
調製 |
4~6年目のオタネニンジンの根を,9~10月頃に掘り出して収穫する. 土砂を除き,ひげ根を去った後,高温の蒸気で2~3時間程度蒸した後,乾燥したもの. |
||
産地 | 中国(吉林,遼寧省など),日本(長野,福島県),韓国 | ||
性状 |
細長い円柱形 ~ 紡錘形で,しばしばなかほどから2 ~ 5本の側根を分枝し,長さ5 ~ 25 cm,主根は径0.5 ~ 3 cm,外面はおおむね淡黄褐色 ~ 赤褐色を呈し,半透明で,縦じわがある.根頭部はややくびれて短い根茎を付けることがある.折面は平らで,質は角質様で堅い. 特異なにおいがあり,味は初め僅かに甘く,後にやや苦い. |
||
成分 |
サポニン類:ginsenoside Rb1(日局18定量), Rb2, Rc, Rdなど (protopanaxadiol類), ginsenoside Rg1(日局18確認,定量), Rg2, Re, Rfなど (protopanaxatriol類) アセチレン誘導体:panaxynolなど |
||
選品 | 太く充実し重質で,内部が一様に赤褐色で味は甘く,わずかに苦いものが良い. | ||
適応 | 興奮強壮薬として代謝機能減衰,食欲不振に効果がある.単独で使用されるときは粉末にした紅参末を利用. | ||
漢方 処方例 |
主に後世派の処方中に配合されることがある. | ||
貯法 | 密閉容器 | ||
備考 |
日本薬局方では,「ニンジン」とは調製方法が異なるため別品目として扱われている. ちなみに,軽く湯通しして調製した湯通し人参は市場では御種人参(おたねにんじん)とも称される. |
||
情報更新日 2022/05/13 |