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東京都薬用植物園 ケシの開花状況【2024/05/10現在】
2024.05.10(金) 掲載
東京都薬用植物園のケシ・アサ試験区におけるケシ属植物の開花状況を、本ウェブサイトにてご紹介いたします。ケシ・アサ試験区の状況(5月10日)
右の方にソムニフェルム種のトルコ種(紫)、中央に一貫種(白)の開花が見えています。後方に写る赤色系は、園芸種やブラクテアツム種です。
ところどころに見える白い袋は、来年用の種子を採るさく果です。袋掛けをして自家受粉させ、他品種との交雑を防いでいます。
ケシ(ソムニフェルム種) *あへん法により栽培禁止
白い花の一貫種が、数日前より咲き始めました。
トルコ種は、「さく果」が成長してきました。さく果の形状は品種によって違いがあり、トルコ種のものは横広の扁球形です。
さく果の表面に見える縦方向の黒い筋は、研究用にあへんを採取した跡で、左奥では職員があへんの採取を行っています。採取したあへんは、法にもとづき全量を国へ収納します。
園芸種のうち、赤色の八重咲き(カーネーション咲きや牡丹咲きと呼ばれるもの)です。
園芸種といっても我が国ではあへん法により栽培禁止です。
アツミゲシ(セチゲルム種) *あへん法により栽培禁止
花の観察は、朝のうちがおすすめです。
花は午後になると散りますので、遅い時間にご来園されますと、咲いている花がみられない場合があります。
まだ、蕾がありますので、もう少しの間、開花が見られます。
ハカマオニゲシ(ブラクテアツム種) *麻薬及び向精神薬取締法により栽培禁止
開花が進んでいます。
花が終わったところには「さく果」ができています。ブラクテアツム種はソムニフェルム種と同程度、あるいはそれ以上に大きな花をつけますが、さく果は比較的小さく、逆円錐形です。さく果の直下にも「ハカマ」の和名の由来となっている苞葉が残存しているのが分かります。