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東京都薬用植物園 ケシの開花状況【2021/05/17現在】
2021.05.19(水) 掲載
感染拡大防止の観点から、東京都薬用植物園は臨時休園中です。休園期間が延びている現状に鑑み、ケシ・アサ試験区におけるケシ属植物等の開花状況を本ウェブサイトにてご紹介してまいりました。
ケシ主要品種の開花ピークを過ぎましたので、今回(5月17日撮影・19日掲載)が今年度の最終回となる見込みです。
ケシ・アサ試験区の状況(5月17日)
ケシ(ソムニフェルム種)は、一貫種(最奥)の開花は概ね終了、園芸種は引き続き開花中ながら、12日の状態よりも花数が減ってきています。
後方の白い花はボスニア種です。
手前のアツミゲシ(セチゲルム種)は、ほぼすべて「さく果」になっています。
ケシ(ソムニフェルム種) *あへん法により栽培禁止
遅咲きのボスニア種です。ほぼ白色(ごく薄い紫色)で、花弁の基部に紫色の斑紋をもちます。他の品種では見かけない色彩です。
園芸種は「芽かき」を原則行わずに側枝も咲かせているので、花数が多く、開花期が長い傾向です。それでもさく果が増え、開花のピークを過ぎたことが伺えます。
(注:園芸種も我が国の法律により栽培禁止です。)
一貫種とトルコ種はどちらも、ほぼすべて「さく果」になりました。さく果の形状は品種によって特徴があり、一貫種は縦長、トルコ種は横長のさく果をつけます。
さく果表面の黒い縦筋は、研究用にあへんを採取した跡です。採取したあへんは法に基づき、全量を国へ納付します。
アツミゲシ(セチゲルム種) *あへん法により栽培禁止
ほぼすべて、さく果になりました。(拡大画像省略)
ハカマオニゲシ(ブラクテアツム種) *麻薬及び向精神薬取締法により栽培禁止
こちらも、さく果が目立ってきました。さく果は逆円錐形で、ソムニフェルム種のものよりも小型であり、濃紫色放射状の柱頭が特徴的です。