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東京都薬用植物園 ケシの開花状況【2022/05/07現在】
2022.05.07(土) 掲載
東京都薬用植物園のケシ・アサ試験区におけるケシ属植物の開花状況を、本ウェブサイトにてご紹介しております。ケシ・アサ試験区の状況(5月7日)
画面もっとも奥の白い花はケシ(ソムニフェルム種)の一貫種で、ここ数日で一斉に咲き始めました。ソムニフェルム種の他の品種も見えています。手前のアツミゲシ(セチゲルム種)は早くも開花のピークを過ぎたようです。
ケシ(ソムニフェルム種) *あへん法により栽培禁止
一貫種の白い花です。見頃は向こう1週間程度となりそうです。
八重咲きの園芸種です。5/2に紹介した品種の色違いです。園芸種と言っても法律により栽培禁止です。
ソムニフェルム種の茎は無毛の場合が多いのですが、品種によっては若干の粗毛をもつ場合があり、写真右の蕾の柄に粗毛が見えます。しかしヒナゲシのように毛が密生することはありません。
トルコ種のさく果です。垂れ下がる糸状のものはおしべで、ほどなくすべて脱落します。
縦方向の黒い筋は、研究用にあへんを採取した跡です。採取したあへんは法にもとづき全量を国へ収納します。
アツミゲシ(セチゲルム種) *あへん法により栽培禁止
開花数のピークをやや過ぎて、さく果が目立ってきました。白いものは交雑を防ぎ自家受粉させるための袋です。このように袋掛けした花から採種して、次年度へ向けて系統を維持しています。
ハカマオニゲシ(ブラクテアツム種) *麻薬及び向精神薬取締法により栽培禁止
盛んに開花中です。今回は手前の蕾にフォーカスを合わせてみました。蕾の下部に、和名の由来である苞葉(ハカマ)が複数枚確認できます。
そのほかの本種の形態的特徴として挙げられる【蕾の毛が上向きに伏す】【深赤色の花弁】【花弁外側基部の、鉛筆で描いたような黒い斑紋】の各特徴も確認できます。