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東京都薬用植物園 ケシの開花状況【2022/05/17現在:今年度最終】
2022.05.17(火) 掲載
東京都薬用植物園のケシ・アサ試験区におけるケシ属植物の開花状況を、本ウェブサイトにてご紹介してまいりました。本日の更新が今年度の最終となります。
ケシ・アサ試験区の状況(5月17日)
これまでとは逆方向より撮影しました。
画面手前にソムニフェルム種の一貫種が見えています。ご覧のように、開花は終盤に近く、ほとんどがさく果となりました。
ケシ(ソムニフェルム種) *あへん法により栽培禁止
一貫種およびトルコ種のさく果を形状比較しました。さく果は俗にケシ坊主とも呼ばれます。一貫種のさく果は縦長の長球形で、大きい鶏卵程度のサイズになります。トルコ種のさく果はカボチャのような横長の扁球形になります。
縦方向の黒い筋は、研究用にあへんを採取した跡です。採取したあへんは法にもとづき全量を国へ収納します。
ソムニフェルム種のうちボスニア種の花です。ボスニア種は晩生で、5月中旬になって開花しました。
園芸種の各品種です。手前に一重咲き、後方にこれまで紹介した八重咲きがボケて見えています。園芸種と言ってもわが国の法律により栽培禁止です。
アツミゲシ(セチゲルム種) *あへん法により栽培禁止
開花は終盤に近づき、さく果が目立ってきました。白いものは交雑を防ぎ自家受粉させるための袋です。このように袋掛けした花から採種して、次年度へ向けて系統を維持しています。
ハカマオニゲシ(ブラクテアツム種) *麻薬及び向精神薬取締法により栽培禁止
開花のピークを過ぎています。今回はさく果の様子を撮影しました。逆円錐形で、柱頭の濃紫色が目立ちます。特徴的な苞葉(ハカマ)は、さく果となっても残存しています。