公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

アカキナノキ

(アカネ科)

 

撮影日 2020-01-11

植物のある場所 温室

温室入ってすぐ左手の頭上で、淡紅色の筒状の花を咲かせています。
本種は独特の赤みを帯びた樹皮をもつ、南米原産の常緑高木です。葉序は対生(2枚ずつ)で、葉の付け根にはアカネ科特有の合着した托葉があります。
本種および同属植物(Cinchona属)の樹皮はマラリアの特効薬として知られ、1930年代頃にはジャワ島にて大規模に栽培生産されていました。わが国では第九改正日本薬局方(昭和51・1976年)まで収載されていましたが、合成のキニーネが普及し生薬の需要が激減したこともあり、以降の日本薬局方からは削除されています。
属名のCinchonaは、17世紀ペルーの副王夫人Cinchonが熱病に罹るもキナ皮で回復したという故事に由来します。
【生薬名】キナヒ(キナ皮)
【薬用部分】樹皮
【用途】キニーネ製造原料
【成分】アルカロイド類(キニーネ、シンコニンなど)
【原産地】南アメリカ(ペルー熱帯山地ほか)

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