公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

パチョリ

(シソ科)

 

撮影日 2022-03-01

植物のある場所 温室

アジアの亜熱帯地域原産の、非耐寒性多年草です。
英名はpatchouli、パチョリー、パチュリなどの表記揺れがあり、第18改正日本薬局方では「パチョリー」の表記を用いています。
地上部を乾燥したものを生薬名カッコウと称し、漢方処方へ配剤されます。また精油を抽出してアロマテラピーに使用するほか、著名な香水にも配合されていることで知られた存在です。
花のないときは高さ30-50cmほどでよく分枝し茂り、開花時は1mほどになる花茎を立ち上げ、穂状花序ないし円錐花序をつけます。
同じシソ科のカワミドリはカッコウの代用(土藿香=ドカッコウ)として知られますが、香りが異なります。

【生薬名】カッコウ(藿香、広藿香)
【薬用部分】地上部
【用途】漢方処方用薬:解熱、鎮吐、健胃(藿香正気散、香砂六君子湯ほか)、香料
【成分】精油:パチョリアルコール(パチュロール)、α-, δ-グアイエン他
【原産地】インド、東南アジア

新常用和漢薬集「カッコウ」

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