公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

カラスザンショウ

(ミカン科)

 

撮影日 2023-12-02

植物のある場所 林地

海岸付近から低山地まで生える落葉高木です。サンショウと同属ですが、遥かに大きな樹木となります。
葉柄・茎・枝には多数の棘をもち、とくに若木では顕著です。まれに、実生の中から棘のない個体が現れます(トゲナシカラスザンショウ)。
葉は大型の奇数羽状複葉で、柑橘系とココナッツを合わせたような香りがあります。秋には黄葉がみられます。
夏、大きな散房状の花序をつけ、果実は初冬に熟します。落下した種子の一部はすぐには発芽せず、土壌に埋もれて「埋土種子」となり、その場所が伐採されたり掘り返されたりといった撹乱のタイミングで芽生え、裸地をすみやかに優占するパイオニア植物(先駆植物)の性格をもちます。
普通のサンショウのように薬用にはされませんが、花から得られる蜂蜜の風味が好まれ、蜜源植物としての利用があります。またカラスアゲハの幼虫が好んで食草とします。
【分布】本州~沖縄、朝鮮半島南部、台湾ほか

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