公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ハッカ

(シソ科)

 

撮影日 2020-09-03

植物のある場所 漢方薬原料植物区、製薬原料植物区

古くからわが国に生育する在来のミントです。
近年ヨーロッパ等より導入されハーブとして多用されるミント類は、花序部の葉が小さな苞葉に変化して、花穂を形成するものがほとんどであるのに対し、本種は花序部の葉も通常の大きさがあり、葉のつけね(葉腋)に花がリング状に咲く輪散花序を段々に咲かせるのが、外観上の特徴となっています、
自生のハッカは郊外や山間部の水田、水路など水辺を好んで繁茂します。なお栽培時は普通の畑地でも強健に育ち、匍匐茎を盛んに出して広がるため、限られた区画で栽培する時は、逸出しないように地中に仕切りを入れたり鉢栽培にするなどの工夫が必要です。
精油成分はl-メントールを主成分とし、スーッとした清涼感が特徴です。かつて北海道北見地方で多く栽培され、蒸留産物(ハッカ脳、ハッカ油)を輸出していたことでも知られています。
【生薬名】ハッカ(薄荷)
【薬用部分】地上部
【用途】漢方処方用薬:駆風・発散・清涼・興奮作用(荊芥連翹湯、響声破笛丸など)
    そのほか家庭薬、入浴剤、香料など
【成分】精油(l-メントール、l-メントン、1,8-シネオールほか)
【分布】日本、東アジア

新常用和漢薬集「ハッカ」

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