公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

シモバシラ

(シソ科)

 

撮影日 2024-12-20 見頃!

植物のある場所 ロックガーデン

関東地方から九州にかけての山地に断続的に分布する多年草で、北斜面の樹林下などに多く見られます。
開花期は9-10月で、冬には地上部が枯れますが、枯れた茎から生ずる氷柱、いわゆる氷の華が美しいことで知られており、和名もそれに由来します。2024年12月は寒波の到来もあり、ここ数年では良好な氷の華を見せ始めています。
氷柱は、冬の前半、茎が枯れても根がまだ土中水分を吸い上げている時期で、よく晴れて放射冷却で冷え込んだ朝に現れます。気象条件によっては出現しない日もあります。概ね来年1月中旬頃まで、出現の可能性があると予想されます。
氷がカールするためボリュームがあるように見えますが、氷の厚さは1mmよりも薄くデリケートな造形です。当園では朝10時を過ぎると解けてしまいますので、朝9時の開園直後が狙い目です。標高のある山の自生地では、昼や午後でも残っていることもあります。
氷柱は他のシソ科やキク科の一部の草本でも発生しますが、本種のものが大きく優美な姿になります。

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