季節の花(東京都薬用植物園)
ミミガタテンナンショウ
(サトイモ科)
有毒植物
撮影日 2021-03-16
植物のある場所 林地、ロックガーデン
休園中につき直接ご覧いただけませんが、今年の開花状況をご案内するため掲載しております。
落葉樹林やその周辺に生育する雌雄異株の多年草で、地下に球茎(イモ)があります。
花序を覆う仏炎苞(ぶつえんほう)の左右が、耳たぶのように張り出すことからミミガタの名があります。
葉は2組の鳥足状複葉で、花よりもやや遅れて展葉します。
本種を含むテンナンショウ属(マムシグサの仲間)の雌雄は株の栄養状態によって決まり、大型の個体が雌株になります。雄株→雌株、雌株→雄株のどちらにも性転換しうる点で興味深いものがあります。
雌株は結実し、6月頃赤く熟します。テンナンショウ属はいずれも有毒で、果実をトウモロコシ等と間違えて食べて、中毒に至った事例があります。
【分布】本州の主に東日本太平洋側
【有毒部位】全草、特に球茎・果実
【有毒成分】シュウ酸カルシウムの針状結晶