季節の花(東京都薬用植物園)
ボタン
(ボタン科)
撮影日 2021-04-05
植物のある場所 漢方薬原料植物区・栽培試験区・ふれあいガーデン
休園中につき直接ご覧いただけませんが、今年の開花状況をご案内するため掲載しております。
庭園の花木として「花の王」とも称されるボタンは、その根を薬用とする重要な薬用植物でもあります。東京都薬用植物園では、そのような薬用品種のボタンを維持しており、画像に見るように濃桃色と濃えんじ色の系統が咲いています。今年は4月初旬に既に満開状態で、例年にない早い開花です。園芸種に比べて花の盛りが短く、花の盛りは概ね1週間以内です。
園芸種のボタンは、シャクヤクの根に接ぎ木した苗を育てますが、ボタンの薬用部位は根皮ですので、薬用のボタンは接ぎ木せず、自根で生育させます。このため、樹の成長はゆっくりとなります。
【生薬名】ボタンピ(牡丹皮)
【薬用部分】根皮
【用途】漢方処方用薬:消炎・鎮静・鎮痛(大黄牡丹皮湯、桂枝茯苓丸など)
【成分】ペオノールなど
【原産地】中国西北部