季節の花(東京都薬用植物園)
スハマソウ
(キンポウゲ科)
準絶滅危惧(NT)
撮影日 2023-03-04
植物のある場所 ロックガーデン
基本種のミスミソウに対して、葉の先端が丸みを帯びる型をスハマソウとしています。
本属では花弁に見えるものは萼片です。スハマソウ、ミスミソウともに太平洋側の個体が概ね白い花であるのに対し、日本海側の多雪地域ではピンク・赤紫色・青紫色など多彩な花色を示すことが知られています。これはおそらく、枯葉に覆われた林床では白い花が目立ち、積雪した林床では色のついた花が目立つことによる選択圧があるためと考えられ、他にキクザキイチゲなどの花色でも同様の傾向が見られます。
ミスミソウ・スハマソウの仲間は「雪割草」の流通名で園芸植物としても発展していますが、野生個体が園芸目的等で採取されることにより減少しており、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧として扱われています。
(レッドリストではミスミソウと区別しておらず、ミスミソウとして記載されている)
【分布】本州東北南部以南(ミスミソウは四国・九州北部にも分布)