公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ゲンノショウコ

(フウロソウ科)

 

撮影日 2021-11-10

植物のある場所 民間薬原料植物区、ほか園内各所

秋、木々の葉が色づく頃、足元の草の中にも紅色・黄色・紫色などに色づくものがあり、草紅葉(くさもみじ)と呼ばれます。ゲンノショウコの属するフウロソウ科には、草紅葉のきれいな野草がいくつかあります。
果実が熟して乾燥すると、側壁の部分がバネとなって5個の種子を投げ飛ばします。種子を投げ飛ばした後の果実は「バネ」がゼンマイ状に丸まって、お神輿の屋根を思わせる姿となり、別名「みこし草」はこの様子に由来します。
ゲンノショウコは山野の草地に生育する多年草で、わが国の民間で古くから止瀉薬として用いられてきた薬用植物です。江戸時代の「大和本草」に記載があり、以降の文献にもしばしば登場します。
【生薬名】ゲンノショウコ(現の証拠)
【薬用部分】地上部
【用途】整腸薬として、主に止瀉を目的として煎用する
【成分】フラボノイド(クエルセチン他)、タンニン(ゲラニイン他)
【分布】北海道~九州・奄美大島、朝鮮半島、台湾、中国中部、ロシア極東地方

新常用和漢薬集「ゲンノショウコ」

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