公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

カカオ

(アオギリ科 新体系ではアオイ科)

 

撮影日 2023-08-12

植物のある場所 温室

チョコレートやココア、それらを用いた製菓材料としてよく知られているカカオですが、国内で実物を見る機会は、ほぼ植物園などに限られます。
当園では、温室で不定期に開花します。現在、花と果実の両方を観察できます。花は、幹生花(かんせいか)といい、幹や太い枝の特定の場所から直接、花柄を出して咲きます。多数の開花に対して、結実に至るものはごく一部です。
良質のチョコレートは、口に含むとなめらかに溶けます。これは、カカオ脂(カカオバター、ココアバターとも)の融点が、体温よりやや低い30℃~34℃であることによります。
この性質により、カカオ脂は脂溶性の薬剤を効率よく身体へ吸収させる用途にも適しており、坐剤の油脂性基材として日本薬局方に収載されています。
【生薬名】カカオ脂
【用途】坐剤の製剤用基剤
【成分】不飽和脂肪酸(ステアリン酸・オレイン酸など)
【原産地】中央アメリカ(メキシコ、コスタリカなど)

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