公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

リクチメン

(アオイ科)

 

撮影日 2023-07-31

植物のある場所 民間薬原料植物区

アオイ科ワタ属(Gossypium)の仲間は古代より利用され、世界各地に伝播、交雑が進んだため、現在の栽培系統の遺伝的なルーツについては未解明の部分もあります。原種に近いワタ属には多年草や木本性の種も知られています。
本種は18世紀頃の北アメリカ大陸で栽培ワタから生じたと推定される、一年草のワタです。現在世界で最も多く栽培されるワタの系統となっています。花は全体がごく淡いクリーム色で、他のワタ類の花に多い、花被片基部の濃色の部分がみられません。
綿製品として医療用のガーゼ、脱脂綿等が平成17年まで日本薬局方に収載されていました。現在は医療機器の扱いとなっていますが、そのような経緯により当園ではワタ属の数種を栽培しています。今年(2023年)は、リクチメンの植栽も復活いたしました。

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