公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ハマビシ

(ハマビシ科)

絶滅危惧IB類(EN)

 

撮影日 2020-07-21

植物のある場所 漢方薬原料植物区

千葉県・福井県以南の海岸に生育する一年草ないし二年草です。
開花の時間は主に午前中ですので、観察にはお早めの時間帯のご来園をおすすめします。
埋立や開発によって自然の海岸が少なくなっていること、また果実の鋭いトゲゆえに海水浴場等では除去対象となることなどから日本国内での生育適地が減少しており、絶滅危惧IB類(EN)に指定されています。
ハマビシの果実は生薬名をシツリシと称し、駆瘀血などの目的で漢方薬方に用いられます。
本種の配合をうたうサプリメントが販売されていますが、シツリシは医薬品成分とされており、いわゆる健康食品や食用に供することは禁止されていますので要注意です。
【生薬名】シツリシ(蒺䔧子)
【薬用部分】果実
【用途】漢方処方用薬:鎮痒(当帰飲子)
【成分】フェネチルアミン誘導体(テレストリアミド)、フラボノイド(ケンフェロール)他
【分布】本州(千葉県・福井県以南)、四国、九州、南アジア

新常用和漢薬集「シツリシ」

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