公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

センブリ

(リンドウ科)

 

撮影日 2020-10-26

植物のある場所 外国植物区ほか

山野に生育する二年草です。生育1年目はロゼット状の目立たない姿で越冬し、2年目の秋に茎を立ち上げて開花します。また1年目は幅広の葉、開花株は細い線形の葉をつけるため、若い個体は予備知識がないとセンブリと判らない姿をしています。
植物全体に残留性の苦味をもち、わが国では室町時代から健胃、腹痛などの薬用にされてきました。センブリは朝鮮半島〜中国にも分布しますが、薬用とするのはわが国に限られるようです。
外国植物区の樹下で生育良好なため、日本を代表する民間薬の基原植物ですが、外国植物区で花をご覧いただけます。開花期間中は、外国植物区内に立入可能となっております。
【生薬名】センブリ(当薬)
【薬用部分】開花期の全草
【用途】消化不良、食欲不振に苦味健胃薬、整腸薬として熱湯中に浸して振り出し、または煎剤として服用される。
【成分】苦味成分セコイリドイド配糖体(スウェルチアマリンなど)、キサントン誘導体、トリテルペンなど
【分布】北海道西南部、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国大陸

新常用和漢薬集「センブリ」

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