季節の花(東京都薬用植物園)
イイギリ
(イイギリ科 新体系ではヤナギ科)
撮影日 2024-11-22
植物のある場所 有用樹木区
葉は互生し、ハート型で大きく、飯を盛る皿として用いられたことから、飯桐の和名があります。
雌木にはブドウの房状の果実がつき、晩秋から初冬にかけて赤く熟します。この様子を鑑賞する目的で、大きな庭園や公園に植えられることもあります。
当園では、以前は雄木しかなく果実を見られませんでしたが、数年前に植えた雌木が成長し、今年(2024年)に初めて結実しました。成木になると果実もごく高いところにつきますが、まだ木が若いので、眼前で結実の様子を観察できます。
イイギリ科は熱帯を中心に800種ほどが知られ、その中のイイギリ属は本種1種のみが属する単形属です。本属はサリシンを生成することからヤナギ科との類縁性が以前より指摘されており、DNAの分子解析の結果もこれを裏付けるものとして、APG分類体系ではイイギリ科の大部分がヤナギ科に統合されました。
【分布】本州・四国・九州・沖縄。日本国外では朝鮮半島、台湾、中国大陸