公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

サンショウ

(ミカン科)

アサクラザンショウの雌花

撮影日 2021-04-07

植物のある場所 漢方薬原料植物区、林地

野生型(トゲあり)の雄花

ただいま臨時休園中です
休園中につき直接ご覧いただけませんが、今年の開花状況をご案内するため掲載しております。

丘陵から低山の林内に多い落葉低木です。雌雄異株で、野生型には2本ずつ対生するトゲがあります。
ミカン科の花というとウンシュウミカンやカラタチの白い5弁花を想起しますが、サンショウの花はそれらとだいぶ様子が異なります。ヒトの肉眼には目立たない色かたちですが、ハナバチ類や小型のアブ類など多数の昆虫が頻繁に訪花します。
食用・薬用としての栽培は、トゲがなく実つきの良い品種であるアサクラザンショウやブドウサンショウが多く用いられます。
【生薬名】サンショウ(山椒)
【薬用部分】成熟した果皮
【用途】漢方処方用薬:冷えによる腹痛・膨満感の改善(大建中湯ほか)
【成分】精油:モノテルペノイド(シトロネラール、リモネンほか)、フラボノイドなど
【分布】北海道~九州、国外では朝鮮半島南部

新常用和漢薬集「サンショウ」

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