公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

リクチメン

(アオイ科)

 

撮影日 2024-10-26 見頃!

植物のある場所 民間薬原料植物区

ワタの「綿毛」は、種子の表面に生えた毛が、特に長くなったものです。ひとつの推測として、ワタ属の祖先種は海岸付近に生育しており、綿毛で覆われた種子が海面に浮き、海流に運ばれて分布を広げるのに、長い綿毛が有利であったという説が知られます。
ワタ属は古代より有用な繊維資源として利用され、植物学の発達以前に、既に世界各地への伝播と交雑が進んでいました。このため、現在の栽培系統の遺伝的なルーツについては、未解明の部分もあります。原種に近いワタ属には、多年草や木本性の種も知られています。リクチメンは、18世紀頃の北アメリカ大陸で栽培ワタから生じたと推定される、一年草のワタです。現在世界で最も多く栽培されるワタの系統となっています。
綿製品として医療用のガーゼ、脱脂綿等が平成17年まで日本薬局方に収載されていました。現在は医療機器の扱いとなっていますが、そのような経緯により当園ではワタ属の数種を栽培しています。

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