季節の花(東京都薬用植物園)
ヤマホトトギス
(ユリ科)
撮影日 2021-07-26
植物のある場所 林地
花は茎頂に花序をつくって咲きます。上部の葉腋にも少数の花がつくことがあります。同属の中では比較的早く、真夏から開花します。花被片はふつう強く反り返り、基部に黄色の模様はありません。これらの特徴により、名前のよく似たヤマジノホトトギスや、前置きのつかないホトトギスと区別することができます。
花被片の斑点の多い少ないは個体差がかなりあります。図鑑では「花柱にも斑点を生じる」としばしば記載されますが、斑点の少ない・薄い個体では現れないこともよくあります(写真の個体にも現れていません)。必ず生じるわけではない点は、野外で他種と見分ける上で留意すべき点です。
日本に分布するホトトギス属12種のうち、10種が日本固有種として知られます。日本列島以外にも分布がみられるのが本種ヤマホトトギスと、タイワンホトトギスの2種です。
【分布】主に関東以西の太平洋側、朝鮮半島