公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ニンジンボク

(クマツヅラ科 新体系ではシソ科)

 

撮影日 2023-06-20

植物のある場所 有用樹木区

中国原産の落葉低木で、観賞用として庭などに植えることもあります。
葉は3から5枚の小葉からなる掌状複葉で、ふつう葉縁には粗い鋸歯(ギザギザ)があります。この葉姿が、ウコギ科のオタネニンジン(高麗人参)の葉にやや似ているというのが、和名の由来とされます。
日本の海岸に分布する匍匐性・つる性低木のハマゴウと同属であり、涼し気な青紫色の花を群生する点も似ています。
花の後、ハマゴウの果実を小型にしたような球形の果実がつき、これをボケイシ(牡荊子)と称し、本草書には感冒等に用いた記録があります。

近縁種として、ヨーロッパ原産で、葉に鋸歯が無いセイヨウニンジンボク(チェストツリー)も、民間薬原料植物区に植栽しており、こちらは間もなく開花が始まる見込みです。

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