季節の花(東京都薬用植物園)
タンジン
(シソ科)
撮影日 2024-05-25
植物のある場所 温室前
根は太く、朱紅色(=丹色)を呈することから「丹参」の名がついたものと考えられます。
東洋医学の古典として知られる神農本草経では上品として収められており、日本薬局方では第17改正(平成28年=2016年)から新たに収載されました。
わが国の医療用漢方処方でタンジンを配剤したものはありませんが、中成薬(中医学の処方を現代的な剤形にした薬)では、狭心症などの心疾患に用いる「冠心II号方」の主要な生薬として用いられます。
また、冠心II号方をベースにし、頭痛・めまい・どうきなどの改善を目的としたOTC医薬品が、わが国でも販売されています。
【生薬名】タンジン(丹参)
【薬用部分】根
【用途】活血・調経・消腫・鎮痛などを目的とする薬方
【成分】フェナントラキノン系色素(タンシノン I, IIA, クリプトタンシノンほか)
【原産地】中国(河北・山東・四川省など)