公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ヤブツルアズキ

(マメ科)

 

撮影日 2024-09-21

植物のある場所 林地

平地から丘陵の、日当たりの良い湿った原野に生育する、つる性一年草です。
葉は三出複葉、花は黄色く左右非対称で、正面から見ると花弁(翼弁)が時計回りにねじれた姿をしており、栽培されるアズキの花もそっくりです。
豆果(さや)は長さ5cmほどになり、晩秋に黒く熟すと裂開して、種子を弾き飛ばします。種子は黒褐色で、長さが3-4mmのミニサイズながら、やや角張った形状などは栽培のアズキに似ています。
栽培アズキは、本種の種子を食用として利用した東アジア各地で、より豊産な個体を選抜した結果生じたものと考えられており、縄文時代の日本でもヤブツルアズキの栽培化とアズキの育種が行われたものと考えられています。
栽培アズキでは、茎は通常つるにならず自立性で、葉、豆果は大きく、完熟しても裂開せず、種子(豆)は大型で、赤褐色(小豆色)などのおなじみのアズキとなります。
【分布】日本(本州〜九州)、朝鮮半島、中国大陸、ベトナムほか

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